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    この話し知ってる?
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      この話し知ってる?

      1954年。戦後から9年。
      東京湾で数隻の船が相次いで沈没。原因は不明。

      数日後、嵐の晩に東京近海の島で村が丸ごと壊滅。
      死者9名や家畜数頭が不明。
      早々に調査隊が組まれその島を視察。

      被災した村のあちこちから高濃度の放射能を検出。

      その直後、その場にいた全員が大災害の原因を山頂の向こうに目撃する。
      村の老人達は、その原因は古くからの言い伝えだと怯える。

      数日後、原因を調査していた学者が、沖合で行われている水爆実験の影響により、原因が浮上して来たと国会で発表。
      同時に多量の放射能を含んだ原因が、東京に上陸する恐れもあると啓発する。

      原爆に次、またも日本に核の恐怖という暗雲が立ちこめる。
      国会は国民と世界情勢の混乱を防ぐため事実を隠蔽すべきという声と、公表すべきという声で荒れる。

      そんな中、ある青年科学者が水爆を超えるエネルギーを偶然発見する。
      だが、彼はこのエネルギーを公にはせず隠蔽してしまう。

      水爆をも超えるエネルギー。
      使い方を誤れば人類は破滅するであろう。
      否、必ず人類は再びこのエネルギーを兵器にするだろう。
      故に青年はこの事実を1人の女性だけに打ち明け、女性もまた公にしないと誓う。

      そうした議論が数日続いたある晩。
      ついに船を沈め、村を被災させた原因が東京に上陸する。
      自衛隊も出撃するがなす術が無い。

      原因は、10年前に起きた東京大空襲で爆撃され時と同じ芝浦、大崎方面から品川、新橋、銀座、国会議事堂など経由しつつ、隅田川からまた東京湾へというコースで、希望に向け復興した東京の街を再び火の海に変えてゆく。

      翌朝、焼け野原になった東京には多くの犠牲者で溢れかえる。
      焼けただれ傷ついた人々。
      息絶えた母親を前に泣き叫ぶ子供。
      凄惨な光景が再び東京に蘇る。

      国は原因の抹殺に乗り出す。
      学者は原因は水爆実験の被害者で、殺すのは人類のエゴと言い研究しすべきだと訴える。
      そして、女性は被災した東京を前に青年科学者の信頼と信念を裏切るか葛藤する。そして、青年の友人でもある婚約者に、エネルギーの存在を打ち明ける。裏切り者の汚名をかぶる覚悟で。

      事実を知った婚約者は友人の青年科学者にうったえる。

      「あのエネルギーを今こそ使用すべきです。」

      青年科学者は苦悩する。

      数年前、日本に落とされた原爆。
      その原爆を上回る水爆。
      その水爆によって誕生した原因。
      その原因すら凌ぐ新たなエネルギー。

      1度使用すれば、必ず誰かが悪用するだろう。
      だが、今目の前に広がるのは再び焼け野原となった東京とおびただしい数の犠牲者たち。

      果たして、彼らが惨劇の原因『ゴジラ』を前に出した答えとは…


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