そう、今まで俺は「タイタニック」を一度足りとて観た事がない!
これを言うと十人中まず十人が驚く。
日頃俺がそんなに観てもいないくせに映画にアレコレやかましいからだろう。
同じくキャメロン監督による「アバター」によって塗り替えられるまで映画史で最もヒットした作品だから「観てないの!?一度も!?」と思われるのも仕方ない。
が、観てないのです。
否!正しくは”観なかった”のです!
なぜか!?
それは、15年前、公開当時の1997年に話しは戻ります。
当時公開直前劇場で「タイタニック」の予告を観て、それはそれは大興奮しましいた。
真っ二つに折れたタイタニック号が沈むのあの一台スペクタルのシークエンス。
これは絶対に観よう!と思った。
が、俺は15年経つ今日まで、VHS、DVDはおろか、TV放送も一度も観なかった。
1997年公開当時、タイタニック号がここ日本でもモンスター級の大ヒットを飛ばす中、北海道である事故が起きました。
それは確か、山のトンネルが落盤し、バスが乗客ごと生き埋めになってしまい、TVでは連日救出作業の模様が流れたが、残念ながらそのバスに乗車していた園児たちが亡くなるという痛ましい事故がおきた。
その時、アキバのあるインディーズゲームメーカーが、この事故をモデルにしたゲームを”救出ゲーム”として発売して日本中から避難囂々がこのゲームメーカーに浴びせられた。
「悲惨な事故を娯楽にするとは何ごとだ!!遺族の気持ちも考えろ!!」
と、世間は憤っていた。
なるほど。
「悲惨な事故を”娯楽”にするとは何ごとだ!!」だ。
なるほど。
、、、、、。
ちょっと待て、、、、、。
おい、世間よ、、、、
タイタニックは悲惨な事故じゃねえのか!?
オマエらが今感涙して観ているのは”娯楽”じゃねえのか!?100年経てば良いのか!?
遺族はいないのか!?
などと息巻き(TVの前で)自分の胸に
一生観ない!
と、誓った。
コイツら(世間)と一緒になりたくない!
だから、何があろうと観なかった。
つき合ってる大好きなあの子がお気に入りでも観なかった。
俺の中の怒りが絶対許さん!と。
だいいち、CGCGとその技術ばかり先行される感じも嫌でたまらなかった。
そもそも、監督のジェームズ・キャメロンはスピルバーグやルーカス達と違って、どこかギーク臭が少なく、むしろ体育会系の臭いが強いのも好きになれなかった。
俺は体育会系が大嫌いだ。
だから、俺が知っている「タイタニック」といえば〜
船が折れてるシーン。
ディカプリオの後ろに発煙筒が上がっているシーン。
そして、有名な船首で2人が手を広げるシーン。
以上である。
が、2009年に12月に公開された1本の映画が俺の信念を変えた。
その映画とは「アバター」だ。
そう、「タイタニック」と同じ創造者にして監督のジェームズ・キャメロンによる作品だ。
この作品の衝撃は凄まじく、十数年ゆらぐことのなかった俺の信念が同じ人間によって動かされた。さらに、この時、ひとりの友人に一晩かけて「機会があれば絶対観て欲しい!」と説き伏せられた。
友人の熱意ある説得と、「アバター」の凄まじさもあって俺は「せっかく初めて観るなら、いつかBlu-rayで発売されるか(未発売)劇場でリバイバル公開されたら観てみるよ。」と、思いっきり上目線で約束した。
そうして時はやってきた。
2012年4月7日。
約15年ぶりに劇場に「タイタニック」が戻ってきた。
しかも、キャメロン自ら行ったIMAX3Dという、現時点劇場上映最高峰システムで。
さあ、観てやろうじゃねえか。
CGの船にゆれる”レオ様”のラブストーリーとやらをよ。
”感動の嵐”とやらを堪能させてもらいましょーーーっか。
そんな斜に構えた気持ちで、本日IMAXのシートに身を沈め、いざ上映開始。
そして上映終了。
結果、俺、
大号泣!!!!
最後マジで吐くかと思うぐらい、大号泣!!!!
口を必死で押えて、大号泣!!!!
顔面涙でビショビショで、客全員帰るまで3Dメガネはずせなかった!!
いや〜〜〜マジでまいった。
本当はさ、もう3Dで製作始まった時点でワクワクしてたのよ!
だから座席ついた時にはドキドキしまくりだったのよ!!!!!
だって、、、、、、、
あの「タイタニック」を初めて観れるんだぜ!
しかも、
IMAX3Dで!!!
こんな絶好のタイミングないでしょ!!
本当はさ、観たかったのよ。
ずっっと。
気になってたのよ。
でも、「タイタニックが好きだ!」って言ってるヤツらに入るのが嫌だったのよ。
ブームとか嫌だったのよ。そっちの方がカッコいい!とか思っちゃってたのよ。
若かったから。(というよりバカだったから!)
「タイタニック」
いや〜本当良い映画だな!(ぬけぬけと)
こりゃ超絶ヒットするよな〜。
ラブストーリーも、アクションも、ドラマも、技術も、全てが娯楽として最上級でありながら、凄惨な悲劇と、キャメロンのテーマともいえるテクノロジーと人間の在り方まで描かれていて、シンプルかつ多彩で強力な1本。
とにかく、あの2人の恋は最初から悲恋になると観客は誰もがその運命を知っている。
もう、こういうプロットってキングコングもだけど、俺弱いのよ。
観ていて切ない切ない!
また、若いディカプリオのキラッキラしたあの魅力!
ああいう眩さもまた、劇場観賞の醍醐味と悦びだよな〜。
でも、最後ジャックが沈んで逝くところもそうだけどさ、ラスト老婆になったローズがベッドで横になっているシーンで想い出の写真の数々が映るじゃない?
あれで、彼女の過して来た時間と想いを想像して涙ジョロジョロ、、、、、
そして、ラスト、タイタニック号の中でみなに迎えられ時計の前で待つジャックとの再会。
涙腺タイタニック!!!!大号泣!!!!
あれはイカンでしょ〜、、、もう、顔面涙でグッシャグシャですよ!!!!
しかし、最後のこのシーンはやっぱアレなの?
ローズの夢なのか、それとあそこでローズは天に召されて、そこでみなに再会したってことかで議論する感じなの?
でも、15年前。
当時21歳だった俺が観たら絶対違う感想だったんだろうなと思う。
それはパーソナルな部分でもあるし、歴史的な部分もデカい。
特に、後半折れたタイタニックから人がバンバン飛び降りていくシーンは9.11のアノ沢山の落ちて行く姿を思い出したし、海面に浮かぶ無数の亡骸は去年の3月をやはり思ってしまった。
キャメロンが、超一流の娯楽とともに描いたテクノロジーと人間は、極上のラブストーリーとともに恐ろしくロマンティックで感慨深い豪華客船だった。
ちなみに、俺は当時の2D版を知らないのでなんとも比べようが無いけど、3Dで観た「タイタニック」は、さすが3D映画のパイオニアだけあって、まるで自分も乗船しているかのような臨場感あふれ、”物語を体感”するような素晴らしいものでしたよ。
さすが!!!
俺以外はもうみんな観てるだろうけど、オススメです!!!!!!!!!
(とりあえずローズのあのシーンもキャメロンによって完全3D化!!!!)